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「交通局関係の高速鉄道事業駅職員業務受託事業者の選定結果について」
2020年9月11日 産業交通水道常任委員会
◆委員(平井良人)
おはようございます。
駅職員の受託事業者の選定ということで,地下鉄8駅について5年間の契約ということで
ありまして,2026年までの駅職員の委託事業者を決めるということになると。
特に私が必要だと思う観点は,市民の皆さん等,安全で快適に地下鉄を御利用いただくと
いうことが一番の要素だと考えています。
まず,受託選定委員会は,4人の方,選ばれていますけれども,元々4人で決まった話な
のか,それとも,もう少し定数に余裕があるのか。それとまた,市民の方々,特に利用され
ている方々の意見はどのように反映されているのか,この点をまずお聞きしたいと思います
。
◎高速鉄道部長(土田稔)
この委員会につきましては附属機関という風に決められておりまして,条例に基づく委員
会でございます。条例の方で,委員の人数につきましては5人以内という風に定めておりま
す。
また,市民の御意見ということでございますけれども,今回の委員会につきましては,駅
業務という今私どもの直営でやっている業務,これをいかに事業者の方が安全,確実に正
確性を持ってやっていただくかということを審議するということでございますので,市民の
方の御意見を伺うということよりは,専門的な見地から正確に判断してもらうことが必要と
いうことで,この4名の方に現在委員をお願いしているところでございます。
◆委員(平井良人)
もちろん駅職員の業務というのは,一つは専門的な業務というのが非常に必要だという思
いは別にありますし,そういう構成というのが否定されるものではないですし,しかし,
一方で,その利用者という側面で見ると,やっぱり視点がかなり違うと思うんです。毎日例
えば御利用されている方とか,例えばちょっとずつ利用されている方も含めて,どういう
目線で見られているのかというのは色々あると思うんですけども。大体市民公募で来られる
というのはそういうことに興味がある方々で,ほかの選定委員会ならば,市民公募という形
も考えられていると思うんですけれども。
選定委員会の名簿を見たら,市民の方々というのはなくて,それぞれの分野の専門家が来
られているという印象を受けるんですけども。これまでも同じ枠組みだと思うんですけど,
この点,何か検証されたりとか新たな検討が加えられたりとか,そういう点はどうお考えで
しょうか。
◎高速鉄道部長(土田稔)
京都市附属機関等の設置及び運営に関する指針というところで,公募委員を選任しなくて
もよい附属機関の一つということで,特定の個人,企業,団体等に関する審査,意見聴取
等を行うもので特に専門性が高いものというのが挙げられております。
今回のこの審議内容ですけれども,今,委員がおっしゃられたような,例えば駅の業務そ
のものを審査するものでございません。駅の業務というのは,もう私どもが今直営でやって
いる内容がございまして,その決まった内容について,いかにその内容を受託事業者が自分
のノウハウを持って,安全性をきちっと確保して,正確に,なおかつ経済性を発揮して受託
していただくかということで,例えば受託事業者の経済状況,それから,その計画ですね。
正確に実施するための研修の在り方とかそういう計画性,それから,価格という経済性,こ
れ,正に専門的な知識でないと正確に判断できないような内容を判断していただいていると
いうことで,今回,この指針に基づきまして公募委員を入れてないと,そういうことでござ
います。
◆委員(平井良人)
駅職員業務について,駅業務そのものを審査するものだから,専門性だけでいいという観
点でやられているということですよね。先ほど言ったように専門性そのものを否定するわけ
ではなくて,もう少し視野を広げて色々な議論の中で,選定そのものは専門的な部分で点数
を付けられるわけですから,そういうところも含めてもう少し総合的にやるべきかなという
のは思っているところであります。
ただ,我が党は委託そのものにやっぱり問題があるという風に思っておりますけれども。
これまでも駅職員業務,内の党も報告事案に対してこれまでも質問させてもらいましたけれ
ども,やっぱり委託で行われているということで,こういうことを直営にした場合どのぐら
い財政面で変わってくるのか,これまでの検証も必要じゃないかと思うんですけれども。財
政面のみではなくて,委託の方々の働いている賃金や設備面で,設備はほとんど地下鉄です
けども,そういう諸条件でどういう風な比較ができるのか,こういうところを検証すべきじ
ゃないかなと思っているんですけど,いかがでしょうか。
◎高速鉄道部長(土田稔)
委託に際しまして,受託事業者の給与面とかの待遇につきましては,当然,法律に基づい
て正しく対処していただいているということでございますので,特に問題はないかという風
に思っております。
それと,財政面でございますけれども,例えばですけども,現状,東西線なんかでも委託
をされておりますけれども,大体一人換算にすると100万円以上ぐらいの年間にすると財政
効果が上がっているのではないかという風に考えております。
◆委員(平井良人)
もちろん地下鉄の財政状況そのものは,過去を振り返ればもう皆さんよく御存じなので,
そこがもう非常にウイークポイントになっているということで,直営を委託にされたという
傾向は知っておりますし,一方で,直営でどういう風にするかということもやっぱり考える
必要があるのかなと私自身思っています。
もう一つは審査結果についてですけれども,審査結果と一緒に審査内容についても資料を
頂いておりますけれども,審査結果は審査項目一つ一つ分かれているということにもかかわ
らず,申請者の状況,業務実施計画など,言わば大枠での点数配分で記載がされていると。
これではやっぱり詳細が,どの点で今回受託事業者を選ばれたのかという決定的な違いが,
市民の皆さんや我々議員にも類推の域でしか分からないということで,言わば一目見てぱっ
とどういう点でどう違ったのかというのが分かりにくいなという風に思っておりまして。
こういう大枠の審査項目ごとになぜ点数を出したのか,若しくは審査項目ごとになぜ点数
を出していないのか。議会で審議する際にも僕は見えにくい結果になっていると思うんです
けれども,この点はいかがでしょうか。
◎高速鉄道部長(土田稔)
今回,配点につきましては,ここにお示しをさせているとおりでございますけれども,そ
の詳細については,一応,非公表とさせていただいております。
これはどういうことかと言いますと,配点を事細かに表記してしまうと,この次また4年
後とかに審査委員会があるわけですけれども,そのときに業者の方が配点を読んで計算でき
てしまうわけですね。
私どもとしては,全く平たんな状態,どれもその配点が分からない状態の中から,その項
目に応じて事業者が最大限自分のノウハウを発揮して応募していただきたい,それを公正に
正確に判断していきたいという風に思っておりますが,もし配点を公表してしまった場合に
は,この部分で点数を何点取って,この部分はもう切り離しても大丈夫だねという風に判断
ができてしまう,事業者の方で。
そうなると,例えばですけれども,応募事業者から重く配点されているところへ自分の能
力を僅かにでも超えたようなそういう提案をされる可能性もなきにしもあらずということが
あって,正確な審査にそごを来すのではないかというおそれをちょっと私どもとしては持っ
ております。
そのため,項目については公表しておりますけれども,配点については,今,非公表と
させていただいておると,そういうことでございます。
◆委員(平井良人)
どうしても,全ての項目について点数配分が分かったとして,例えば今回の場合で言うと
,8駅中6駅で各一人ずつ,6人少なくした18人だったという事業者が選定から落ちまし
たよね。財政効果で見たときに,やっぱりその人件費というのは大きいものですから,そう
いうこととその全体像を見たときにバランスが取れるかと言うと,その選定をする際に,選定
項目,色々あるわけで,総合的に見ていくわけですから,そういう意味では,一つの項目に
そういう財政面を重視した選定の公募事業者,応募した事業者が出てきたとしても,そうい
うところで十分ふるいに掛けられるんじゃないかと思うんですよね。別に財政状況そのもの
を明かしているわけではないので,事業者のそういう秘匿する部分も守られるんじゃないか
という風に思っていまして。
僕らが見たときにとか市民の方々が見たときに,一目でこういう選定の仕方をしはったん
やなというのが分かるものでないと,選定をしている意味というのがもう一つ見えてこない
なというのを非常に今回の資料を見て思ったわけです。もちろん審査内容にかなり詳細に書
いてありますから,これで類推して次の事業者が得点を取るということは,僕はできると思
うんですけれども。
いずれにせよ,やっぱり一目で見えるような資料になっていくということに僕は矛盾がな
いという風に思っておりまして,そういう改善なんかが少し要るのかなと思っています。
総合してですけれども,元々直営から委託している理由というのは,先ほど言われたよう
に財政効果がでかいということは費用全体を低く抑えられるということなんだけれども,一
方で現場労働者のしわ寄せになったりとか安全環境への配慮のしわ寄せになっているケース
が非常にあるんじゃないかと思っているのと,交通局としては経済性の発揮ということが一
つの目的でありますけども,一方で,福祉の増進という風に両輪でやられているわけですか
ら,そういう一つ一つの委託にするという選択そのものをやっぱり今考える必要があるかな
と思っています。
選定については,先ほど言ったように,公平公正の観点から言っても市民や議員には不透
明さが残るなという風に思っていまして,改めて改善を求めたいですし,求めて終わりたい
と思います。
◎高速鉄道部長(土田稔)
今,先生の御指摘ですけど,今回につきましては,この別紙として審査内容を事細かに付
けさせていただいております。前回これは付けておりませんでしたけれども,これで一定皆
さん方に内容が分かるのではないかということで付けさせていただきました。今の御指摘も
踏まえて,もう少し分かりやすくというのは今後も検討はしてまいりたいと思います。
それから,経済性の問題ですけれども,今回,非選定事業者の方が安かったのは事実です
けれども,今おっしゃっておられたように,配置人員が少ない。要するに人件費が少なくな
っているから当然安くなるわけで,ここの部分だけでだから判断するということもできませ
んので,それは総合的に判断したということです。
あと,それから待遇面ですけれども,先ほども申し上げましたように,受託事業者には法
律の遵守を求めておりまして,受託事業者の職員への待遇につきましても,きちっと法律に
基づいた待遇をしていただいているという風に私どもでは認識しております。
以上でございます。
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