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コロナ禍における質問⑩

産業交通水道常任委員会 2020年7月8日

 

【一般質問】 京都市の中小企業者への直接支援について

 

◆委員(平井良人) 

 すいません。よろしくお願いします。

 私からは,この問題,先ほど,出していただきましたが,質問の関係に入る前に,今,中

小企業の状況というのが厳しいというのは,もう皆さん,同じ認識だという風に思っていま

すけれども,その中で今後の経済状況の予測についてお聞きしたいという風に思っていまし

て。

 現在の状況は,どの指標を見てもそういう現状は厳しいという認識で一致していると思い

ます。6月23日には大和総研から出されている経済見通しで,直近のリベンジ消費という

ものは,自粛で落ち込んだ種類の娯楽や家電などの消費は見込まれているけれども,やっぱ

り全て制度も含めてですけども,一過性というところでありまして,今後の経済と雇用には

かなりリスクがあるという風に分析をされています。

 特に,今休業者が600万人ほどいるという状況や,企業はそれぞれの借入れというのも,

やっぱりかなり重くのし掛かっているわけでありまして,コロナの今後の状況もどういう風

になるか分からないということでありますけれども,産業観光局として今後の経済状況の見

通し,どういう風に見ておられるのか,まずお聞きしたいと思います。

 

◎産業企画室長(田中公太良) 

 今後の経済の動向に関する認識ということでございます。

 私ども,様々な対策を打つその前提として当然,各種の統計といったものを参考にしてお

ります。また,個別の事業者さん,あるいは業界の団体,こういった所に直接お声をお聴き

する中で経済の対策を打ってきている,そのような状況でございます。とりわけ,景況認識

のための参考資料としましては,例えば内閣府が出されておられる月例の経済報告であると

か,あと日銀さんが出されています,関西あるいは京都の管内の金融経済の概況,こういっ

たものも参考にさせていただいているところではございます。

 例えば,政府の月例の報告の中では,6月の月例報告といたしまして,景気の基調判断に

つきましては,2箇月ぶりに上方修正をされ,国内景気は極めて厳しい状況だけども,下げ

止まりつつあるということで,新型コロナの感染拡大が一定落ち着き,経済活動が再開して

いるとの見方を示された部分もございます。

 一方で,景気の急速な悪化にはブレーキが掛かったけれども,やはり回復にはほど遠い状

況というような見立てもされておられるというところでございます。全般的な状況としまし

ては,こういった統計も参考にしておりますけれども,冒頭申し上げましたように,業界団

体,あと企業,そういった方々の御意見もお伺いする中で,やはり京都の経済の状況として

は,全体としてはやはり依然として厳しい状況であろうという風に考えておるところでござ

います。

 

◆委員(平井良人) 

 現状認識を言っているわけではないので,今後の経済状況はどうかという話は,ちょっと

お答えなかったということでまた聞きたいという風に思います。

 局として,中小企業等緊急支援補助金等の補助金制度もそうですし,今回の補正で出され

ている業界団体等への支援というのも,色々取り組んでおられる中で,幹部の皆さんも直接

,電話口に出たという話も聞いておりますけれども,現在の制度のはざまにある企業や業態

があるということは,私たちは声としてたくさんの事業者から聞かせていただいていますけ

れども,そういう中で,どういう企業状況の方が制度のはざまにあるのか,どういう業態の

方が制度のはざまにあるのか,こういうのはどう見ておられるか,教えていただきたいと思

います。

 

◎産業企画室長(田中公太良) 

 制度のはざまという点の,支援策の制度のはざまというお尋ねでございます。

 先ほどの陳情の審査の際にも少し申し上げましたけれども,国,府,市それぞれが支援策

を講じるに当たりましては,その対象となる要件を定めさせていただいております。ですの

で,売上減少要件などを付した場合には,先ほどの話とちょっと重なりますけれども,直前

の新規の創業者の方,こういった方々への支援策がないのではないか,あるいは家賃支援に

ついて言えば,5月以降の状況での制度になっておりますので,それ以前の状況について反

映されない,そういった制度の要件を前提とした,はざまと申しますか,対象外になる部分

が生じているということは認識しております。

 

◆委員(平井良人) 

 そういうところを深掘りして,どういう業種がどういう状況にあるのかとか,それぞれ

の企業状況がどういう風にあるのかというところがつかめないと,施策を打ちにくいんじゃ

ないかという風に思います。

 そのうえで,先ほどの答弁でもありましたけど,国,府,市の制度を組み合わせてという

答弁がいつも目立つんですけども。現在のコロナ対策の制度全体を見渡して,影響を受けた

中小企業や個人事業者が,この現在の国,府,市の制度で救われるのかという,ここがや

っぱりポイントだと思うんですけど,この点はどうお考えでしょうか。

 

◎産業企画室長(田中公太良) 

 この間の国,府,市の制度ということで申し上げますと,やはり国におかれましては,売

上減少要件というのはございますけれども,使途の制限のない持続化給付金というものをま

ず作っていただいて,その要件も拡充をしていただいておるところであります。また,雇

用調整助成金といったものの拡充も逐次行われております。今回,家賃支援制度というのも

創設をいただいた。また,京都府におかれても,休業要請時にはその支援給付金,あるいは

現在京都市の中小企業等緊急支援補助金と対象はほぼ同じでございますけれども,再出発支

援補助金,あるいは緊急応援補助金といったものも御用意をされているという状況でござい

ます。

 こういったものを組み合わせていただくことで,どういった方々,全般に届いているのか

どうかという趣旨でのお尋ねかと思いますけれども,我々としましては,できる限りこうい

った支援を十全に活用していただくことで,それぞれの事業者の方々が事業を何とか維持し

ていこう,雇用も維持していこう,そういったことのお支えができるようにという思いで,

今般も制度を組み立て,予算をお願いしている,そのような認識でございます。

 

◆委員(平井良人) 

 その認識では,維持できない所はどんどん出てくるということを非常に思いまして,先ほ

どの家賃支援給付金についても,まずは国においてやるべきだという御意見がありましたけ

れども,この考え方で行くと,やっぱり救えない人がどんどん出てくるんじゃないかと。し

かも今後の見通し,ちょっと答えてもらえませんでしたけど,今後の経済見通しを見たとき

に,焦りと不安が事業者の中に広がっているというのは明らかでありまして,こういう国に

おいてと言っていますけど,国も含めて,認識,かなり,ちょっと国民と離れているんじゃ

ないかと。

 しかも,制度で言えば,やっぱりいろんな方からの声があって何とか補填しているという

状況ですから,現状認識そのものが,かなり国も含めて甘いんじゃないかと思うんですよね

。家賃支援給付金も5月からで,しかも要綱がもうぎりぎりにしか出えへんということです

から,やっぱりそういう意味では,諦めていく人がどんどん増えていくというのは明らかだ

と思っておりまして,特に中小企業の場合,家賃なんかも含めて,飲食店の場合は家賃など

もかなり高い家賃でやっているとこもたくさんあるわけですから,こういうことが経常的に

月を越すごとに掛かっていくということは,やっぱりそれだけ首を絞められていくというこ

とにつながっていくわけでありますから。

 こういう経常的に係る固定費の補助や,その要件にそぐわない方々もどこかで救済すると

いう措置を採らないと,誰も救われないんじゃないかと。やっぱり損失補填,公営企業なん

かでも,損失補填をどうするのかという問題,大きな問題になっていますけども,公営企業

にとどまらず,全ての企業の,今,損失補填という点でも,やっぱりもう一歩足を踏み出す

べきだという風に思いますし,中小企業を巡る状況の先の見通しも,本当に見通して政策を

作るということは求められていると思いますけれども。

 是非,局長から少しお考えを聞きたいと思います。

 

◎産業観光局長(山本達夫) 

 いろんな考え方があるということかと思います。先生のおっしゃっていることが違うとい

う風なつもりはございません。中小企業の状況というのは,まず自粛が強く求められた場面

から,そういうものが解除されて,ある程度人が動くようになってきた,我々の認識としま

しては,引き続き厳しい経済の状況の中で,このウィズコロナの営業,商売というものをど

ういう風にやっていくのかということに視点が変わっていくんじゃないかなという風に考え

ております。

 我々が先ほどから申し上げておりますのは,色々な個人の個々の事業者を支援するような

仕組みというのは,かなりいろんなものが出てきております。それから,人も動くようにな

ってきております。その経済自体を動かす,あるいは加速するような取組というのがこれか

ら必要になってくるんじゃないかと,これを一つの柱にしようと,そういうことで,業界挙

げていろんな取組をされるとか,あるいは業界ごとのいろんなルールを作られるとか,そう

いったことに全力で支援をしていこうということでございますので,もちろんそれだけで全

部が全うできるわけではございませんので,色々な支援策を組み合わせて何とか支えていけ

ないかと,こう考えているというところでございます。

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