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コロナ禍における質問③

5月27日 産業交通水道常任委員会

 

「市バス12号系統及び59号系統の運行経路変更の撤回を求める陳情」【交通局】

 

◆委員(平井良人) 

 よろしくお願いいたします。

 一つは,予算特別委員会の議論で,先ほども言われていましたけども,我が党も予算特別

委員会で議論をしましたけれども,そのやり取りを文書で見せていただきました。そこから

読み取れることを3点言いたいと思いますけれども,第1に,ほぼ毎年3月に行われている

ダイヤ改正について,この陳情で出されている経路変更は住民の声を事前に聴いていないと

いうことでありました。第2には,あくまでこの経路変更は試行実施だということでありま

して,答弁では交通局自身も検証が必要との認識を示されていたと。第3には,検証の場

に住民や乗客の意見を検討材料として反映させるということで答弁されたんですけれども,

この点について,まず,そう言われたのかどうかを確認したいと思いますが,いかがでしょう

か。

 

◎自動車部担当部長(上田和樹) 

 今,平井委員が御説明ありましたとおり,2月7日の産業交通水道委員会及び3月4日の

予算特別委員会におきましてそういった答弁をしているものと承知してございます。

 

◆委員(平井良人) 

 もう少し経路について少し聞きたいんですけれども,停留所及び経路というのはいつ頃か

ら確立されたものか御存じでしょうか。

 

◎自動車部担当部長(上田和樹) 

 おおむね60年前にバス停が出来たときから経路として運行しているものと承知してござ

います。

 

◆委員(平井良人) 

 ということは,既に確立された,そもそもずっと通っている路線だということで確認した

いと思います。

 昨日,今説明していただいた地域へ訪問させていただきました。それぞれの方が一様に,

長年続いているバス路線の変更にもかかわらず事前に何の説明も相談もなかったと怒りの声

を上げられていました。10人以上聞いていますので,以下,その声を紹介したいと思います。

 路線変更のために千本北大路から乗換えを行って利用していると。もし観光客が増え出し

たら千本北大路が人が多過ぎて降りることもできなくなると。年寄りはどこにも行けへんと

。60年以上きぬかけの路を通って路線があったと。あるお家は,透析に通うためにバス停前

に家を買った人もいるということで一人目はお聞きしました。要望に行かれた方は,先週は

要望を持って交通局に行ったけれども,交通局の人から,路線変更について,ちょっと歩け

ばバス停はあると言われたけれども,60年以上定着しているバス停がなくなることは地域の

方々にとっては一大事だと言われていました。観光客にとっても,金閣寺道のバス停からで

は行き帰りの道に迷う人がかなりいたと,観光客にとっても目的地が見える範囲にあるバス

停は利点があるとおっしゃっておられました。ある方は,昨年末に足を痛めたと。その際,

現在休止中のバス停に行くのも大変だったけれども,本当に今の足に不安を抱えている状況

でどうすればいいかと思っていると。現在通院して状態はましになっているけれども,たく

さん歩くと痛むと,今後も含めて不安が募ると。交通局の方々は金閣寺道や桜木町まで歩け

ということを言うけれども,歩くのはとても大変だと。ある方は,この地域に嫁いで63年,

直後にバス路線とバス停が出来たと。この方は,社会貢献をボランティアという形でバスに

乗ってされているんですけれども,バス路線が変更されて道のりが遠くなってボランティア

にも行けなくなったと。行われた説明会は夜だったので意見も言えなかったから,この機会

に是非言ってくれと言われておりました。あとは,特徴的には,免許を返納したけれども,

バス停が遠くなったということで,帰りしも含めて本当に大変だと。帰りは買物などの荷物

を持って帰ってくるために更に大変になるということでありました。観光客が金閣寺までた

どり着くまでに大変になっていると。今までやったらすぐそこに案内すれば,あそこですよ

ということで言えるようになっていたと。だから,市民にとっても観光客にとってもマイナ

スの路線変更だと。観光客にとっても,おもてなしの心はどこへ行ったのかというような声

が本当にたくさん出ておりました。

 こういう声に対して,交通局はどういう認識でおられるのかと聞きたいんですけども,い

かがでしょうか。

 

◎自動車部担当部長(上田和樹) 

 地域の方々の御意見でございますけれども,経路変更及びバス停を移動するに際しまして

は,便利になる方がおられる一方で,そういった御不便を感じられる方がおられるのも事実

だと思います。ただ,我々としましては,今回の経路変更につきましては,子供の安全面の

危険という問題を地域の方々から御頂戴している件,若しくは,定時性の確保,混雑緩和

の観点から考えまして,やむを得ず,御不便をお掛けしますが,200メートルの距離ですの

で御理解いただきたいという認識でございます。

 

◆委員(平井良人) 

 御理解いただけないからこんだけ声が出ているんじゃないかと思うんですよね。便利,不

便と言うけれども,60年以上この路線はずっと続いていてバス停もずっとあったわけですよ

ね。これが,便利,不便という話になってくるのかどうか,これが一つです。もう一つ,児

童の安全対策と言いますけど,道路を直されて柵が出来ているわけですよ。だから,安全対

策はもう既にされているわけですよね。そういうことも含めてちゃんと見られているのかな

ということも思いますし,定時性の確保と言われますけども,もちろん,どれだけ観光客が

戻ってくるかというのは分からない中で,今の路線であれば定時性確保は十分できるんちゃ

いますか,この点はいかがでしょう。

 

◎自動車部担当部長(上田和樹) 

 今現在,御承知のとおり,新型コロナウイルスの影響でお客様数は大変少のうございます。

しかしながら,緊急事態宣言が解除になりまして,また,6月19日以降,県外の移動も解除

されるとの見通しがされていることから考えますと,今後,活動が活発化することが想定され

ます。そういったことを考えますと,金閣寺前の停留所にお客様が多数滞留されることは想定

されることから危険は回避できないという風に考えてございます。

 

◆委員(平井良人) 

 そういうことを調整するも京都市の全体,総体ちゃうんですか。基本的には,交通局だけ

で言うと,路線の安全の確保等も含めて定時性の確保も含めてやらなあかんというのはよく分

かるんですけれども,観光客の誘導も含めて京都市全体でやるべき話でありまして,そこを,

今,路線変更して,一番ずっと頑張ってきている市民の皆さんの利便性が本当にダウンをして

いるという状況じゃないんですか。もう一度聞きたいんですけど。

 

◎自動車部担当部長(上田和樹) 

 今現在混雑している状況ではございませんけれども,混雑につきましては全庁挙げてのプ

ロジェクトチームを作っております。そういったところともしっかりと議論して今後も対応

していきたいと考えてございます。

 

◆委員(平井良人) 

 元に戻りまして,検証が必要だという認識をしていたということは答弁されていると。住

民や乗客の意見を検討材料として反映させると。この点について何か,今,進捗されている

んでしょうか。

 

◎自動車部担当部長(上田和樹) 

 現在,まだ小学校が始まっていない状況でありまして児童の安全面という面については検

証ができてございません。また,お客様の御利用状況も非常に少ない状況でございますので

現在把握できる状況ではございませんが,今後も,動向につきましては注視していきたいと

考えてございます。

 

◆委員(平井良人) 

 もちろん動向を注視するのは大事なんですけれども,現在既に不便をお感じの方が本当に

たくさんおられるということをよく交通局として認識していただきたいと思っています。

 交通局そのものは,元々,本当に苦しい時代がたくさんあって,そこから黒字がずっと続

いて,その中で,要は,市バスの収入を支えていたのは京都市民そのものだということであ

りまして,そのことは皆さんもよく御存じだということでありますけれども,インバウンド

の基礎を支えているのも市民の皆さんではないんですか。そういう市民の足を守るというの

は京都市の公共交通を守ることと連動してつながっているのと違いますか。60年以上路線を

変えんとずっとやってきた所をいきなり変えると,しかも説明なしに変えるというのは,市

民の信頼を失墜させるということに本当につながるんじゃないかと。京都市のそういう姿勢

そのものが,今どういう風に示すかというのが求められていますし,ダイヤ改正において効

率性重視と言いますけれども,将来的な効率性の面でも採算性の面でも,市民の納得を得る

ということが一番大事だと思うんですよね。今回の路線変更についても,検証すると言った

んですから,検証して,次のダイヤ改正までに改善させていくということが本当に必要だと

思っています。地域住民の皆さんの声を聴いて納得の行く説明と改善をすべきだという風に

思うんですけど,いかがでしょうか。

 

◎自動車部担当部長(上田和樹) 

 地域のニーズにつきましては,金閣学区だけではなく,それ以降の,バスが通ります経路

にございます地域の方々の御意見もございます。御不便のある地域がある一方で,今回の経

路変更によりバスが乗車しやすくなっているということもございますので,しっかりそうい

った面も検証していく必要があるかと考えてございます。

 

◆委員(平井良人) 

 普通に考えれば,60年以上ずっと定着しているバス停そのものを変えるというのは大事業

だと思うんですよね。はっきり言って,ダイヤ改正の前に住民に声を聴いていたら完全反対

の声がいっぱい出るのは当たり前ですよ。先ほど署名の話もありましたけれども,これだけ

署名が地域から出ているにもかかわらず検討しないというのは非常におかしな話で,きっち

り検討して住民の皆さんの声を本当に真っすぐに聴くということが,今,交通局に求められ

ているんじゃないかと。特に,今のコロナ禍の状況の下で京都市民の皆さんの本当に声を聴

くということが,経済性の発揮という面でもそうですし,公共の福祉の増進という意味でも

必要になってくるんではないかと思うんです。その点を是非踏まえていただいて,ダイヤ改

正に向けてきっちりと検討していただきたいという風に思います。

 終わります。

 

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