相談2000件
生活向上へ全力
「請願審査 新型コロナウイルス感染症の影響に対する営業補償等の実施」【産業観光局】
2020年5月8日 産業交通水道常任委員会
◆委員(平井良人)
よろしくお願いいたします。
局長からの挨拶でも,事業者が生き残りを懸けて,経営,雇用など,今,本当に御苦労さ
れているということでありまして,そこに全力を懸けるというような姿勢は本当に大事だと
いう風に思っている一方で,それ以上のやっぱり現状が進行しているというのは明らかで
ありまして,感染が広がる中で4月16日から緊急事態宣言が出されていますから,もう既に
1箇月はたとうとしている状況であります。
自粛ということで本当に命を守るということは大切なんですけれども,一方で営業を圧迫
する事態となっているというのが現状でありまして,今の経済の状況について,まず認識を
お伺いしたいと思います。
◎産業企画室長(田中公太良)
現在の経済の状況についてでございます。
新型コロナウイルス感染症の影響によりまして,様々な自粛の要請あるいは休業要請等も
なされる中で,全般として非常に悪化しているということはもう既に報道等でも明らかにな
っているところでございます。そのような状態であると認識をしています。
◆委員(平井良人)
非常に厳しい現状の下で,認識そのものを更に深めていきたいという風に思うんですけれ
ども。
請願項目の一つ目の趣旨は,営業補填と言うか,営業補償してほしいということでありま
して,その緊急事態宣言を受けて,京都府は個人なら10万円,法人なら20万円という給付金
の仕組みを作っているということと,先ほど紹介ありましたように,国で持続化給付金とい
う形がされているというのが給付金の状況であります。
一方で,京都市の方から説明がありましたけども,補助金を創設したということで,もち
ろん全面的に補助という形ではなくて,遡及も含めてやるという仕組みが採られているとい
うのは必要でありますが,一方で,全面的に給付するという形にはなってない状況でありま
して,今,もちろん給付金がある程度の額が出る方もおられるということでありますけども
,あの枠にはまってない方もたくさんおられますし,例えば持続化給付金であっても予算の
枠は決まっていますから,全員が受けられるという保障は何もないわけであります。
そういう状況の下で,事業の大小にかかわらず営業を自粛しているわけですから,事業
のみならず生活も立ち行かないという方が増えてくるということは明らかでありまして,
そういう意味では,京都市でも自粛に見合った補償制度を作るべきでありますし,できな
いならば,やっぱり上乗せ措置なんかも,京都府の制度にどう上乗せするかなんかも僕は
検討すべきだと思うんですけれども,この点の認識,いかがでしょうか。
◎地域企業イノベーション推進室長(松野光宏)
この京都府の休業要請に伴う措置,休業補償の補償金のことでございますけども,京都
市におきましては,先ほど私が申し上げましたとおり,休業要請をしない,対象とならな
い多様な幅広い事業者の皆様を含めましたそういった補助金をこの度創設したところでご
ざいます。正に来週から受付を開始し,今現在,周知に努めながら,コールセンターで各
種の相談に対応しているというところでございます。
この補助制度,要件は50パーセント以上売上げが減少しているという厳しい状況の中に
おいても,これからも事業を継続して新たな取組をやっていこうという方を支援する目的
で創設されたものでございます。この制度を含めまして国や府の各種の支援施策も活用い
ただきまして,この厳しい状況を乗り切っていただきたいという思いでございます。
以上でございます。
◆委員(平井良人)
乗り切れないから多くの方々は求めておられるというのは多分現状で認識されている
という風に思いますし,補助制度について言いますと,50パーセントを超えない例えば
3割減とか2割減の売上げの方々は対象に入らないということは明らかですし,もちろ
ん影響を受けている所,例えば飲食店とか宿泊関連とかはもちろん影響を受けています
から,そこに当てはまるでしょう。また,休業要請を受けている所でまともに休業をや
っている所はそこにはまるわけでありますが,それ以外の所ははまらないということに
なってくるわけでありますよね。
関連の基準が色々ありますけども,三つに関連している所は,それはもちろん営業状
態は本当にひっ迫しているということでありますけれども,そういうひっ迫している所
とこれからやっぱりひっ迫していくだろうという所も視野に入れて考えるべきだという
風に思いますし,御答弁なかったですけれども,補償制度を作るべきだという風に思い
ますけど,再度答弁いただきたいと思います。
◎地域企業イノベーション推進室長(松野光宏)
この補償制度の件でございますが,先ほど申し上げましたとおりでございますが,対
象業種を限定することなく幅広い事業者を支援するという目的のために,新たに今回緊
急的な補助金制度を創設したところでございます。この制度を含めまして様々な支援策,
融資,各種の補助金制度,それから,給付金,雇用,そういった策を全般的に困ってお
られる方々に御紹介し,これらを活用いただきまして何とか事業の継続,この局面を乗
り切っていただきたいという考えでございます。
以上でございます。
◆委員(平井良人)
補償制度について答えていただきたかったんですけれども。
◎産業観光局長(山本達夫)
その給付金ですね。それは考え方といたしましては,休業要請に協力をしていただいた
方に,協力していただいたことに対するその給付というような形になっていると思います
。それとその休業補償というのは全然違う考え方になりますので,そもそものその法律の
レベルでそういう場合の補償をどうするのかというのを決める必要があるんじゃないかな
という風に思っております。今の法制度の中ではそういうものが明確になっていないとい
うことがあってこういう話になっていると。ですから,その休業補償ということであれば
,基の法律の方から色々検討していく必要があるんじゃないかな,このように考えており
ます。
◆委員(平井良人)
ならば,今の府の休業要請に応えた部分に上乗せをしないというのは,いろんな市民の
方々から,なぜ京都市だけこういう形になっているのかと。もちろん売上要件は府の場合
ないですから,幅広く事業者がその給付金を頂くということになると思うんですけれども
,一方で,やっぱり額の問題というのは,それこそ事業の規模や今の営業状態によって変
わってくると思うんですよね。
だから,本当にそういう意味では,上乗せなんかも含めて,先ほど法律の問題があると
いうことで言われたので,府の今のところに上乗せできるということではないのかと思う
んですけども,その点,いかがでしょうか。
◎産業観光局長(山本達夫)
給付金が今申し上げましたように休業要請に対するその給付ということであるというこ
とでありますので,これは知事の要請に基づいて協力された方に出ると,こういう考え方
なのかなと。我々の考え方は,先ほど室長が申し上げましたように,休業要請を受けられ
た所だけが今厳しいわけではございませんので,そういった方々も含めて,休業要請に応
じられた方々も含めて支援するような方法がないかと。それで,その休業要請に応じる応
じないにかかわらず,広く対象としていると。その休業要請を受けられた方々にとりまし
ては両方とも受けることができるわけですから,そういう意味ではプラスになっているん
じゃないかな,このように考えております。
◆委員(平井良人)
もちろんマイナスだということで言っているわけではなくてですね。今の業者の皆さん
の現状から考えると,そういう補償制度を作れないならば,やっぱり府にも上乗せしてほ
しいという声が出るのは当然でありまして,是非,こういう形でやるのか,それとも別の
形があるのか,もっと本当に知恵を出していただきたいと。
補助制度の話がずっと出ていましたけれども,府の補助制度はもちろん補助率は違いま
すけれども,一方で更に対象を広げているということでありますから,そういう考え方も
含めて,全体的に検討していただきたいと思っています。
二つ目は,固定費の問題でありますけれども,国が作られたということで先ほど紹介あ
りましたけれども,もちろん事業者の皆さんの今の窮状全体が国にも伝わったということ
がその証明だと思いますけれども。確かにそうなんですけれども,やっぱり期間で言いま
すと,今から考えるといつ出るのかということが大きな問題になっていまして,今も家賃
に詰まっているんだという事業者に対してはなかなか効果が薄いという風に考えますし,
テナントのオーナーなんかも生活を圧迫されているという風に思います。
京都市そのものがこれまで固定費に対しての考え方というのはどちらかというと僕は後
ろ向きだという風に思いますし,福岡市や北九州市なんかは先行的に既に家賃の補助制度
を創設しているということでありまして,財政規模等々を考えても色々な課題があるかも
しれませんが,なぜそういう中で事業者の苦境の下で固定費の補助,京都市としてまず先
行的に行うという姿勢がないのか,この辺はいかがでしょうか。
◎地域企業イノベーション推進室長(松野光宏)
支援の方法,様々な施策のメニューはございますけども,我々はいち早く,一番京都で
困っておられました当時観光事業者という方々を緊急的に支援していくという目的で,急
きょ補助制度を設けました。それが新たに今回対象を拡大して,中小企業,個人事業者の
方々含めて補助対象となるような制度をこの度構築したというものでございます。
施策の支援の在り方,固定費補助というのも一つのやり方ではありましょうが,確かに
他都市においてもそういうことをされているとこはございますが,なかなか厳しい財政状
況もある中で,どういった形でどのような事業者の方を支援していくかというのは政策そ
のものでございます。
今,国においても,固定費の補助ということについても具体的な議論,検討されている
という風に承知しておりますので,我々といたしましては,非常に家賃等の負担が重くな
っている中で,様々な持続化給付金などの施策を活用いただきまして,何とかこの苦境を
乗り切っていただきたいという思いでございます。
以上でございます。
◆委員(平井良人)
ちょっと討論が長くなりますので,是非固定費の補助を求めておきたいという風に思う
のと,給付ですよね。やっぱり国の給付は1回きりなので,それ以上の求めはできないと
いうことになりますから,それ以降のやっぱり事業者の先行き不安が出てくるというのは
明らかでありまして,そういう部分も含めて,じゃ,自治体で何ができるのかというのは
是非この点でも考えていただきたいと思います。
先ほども窓口の問題がありましたけれども,相談体制ですね。市内5箇所でやっておら
れるということですけども,窓口そのものの数でいっても少し足りないんじゃないかとい
う思いをしているのと,情報を知っている事業者と知らない事業者の差がどんどん開いて
いるというのは,多分京都市の方々自身もお感じだと思うんですけれども,年齢差だけで
はなくて,情報が入らない方もたくさんおられるので。もちろん今回の場合は飲食業や宿
泊業,多岐にわたって,そういう中で多くの事業者の方々が情報を求めているわけであり
まして,そういう情報をちゃんと提供するというのが行政に求められているんじゃないか
と思うんです。
この点でもやっぱり請願の趣旨というのはよく酌んでいただいて,体制も含めて検討い
ただきたいと思うんですが,いかがでしょうか。
◎地域企業イノベーション推進室長(松野光宏)
この相談体制でございますが,委員御案内のとおり,商工会議所,経済センターなど含
めまして,各地域のサポートデスク,あるいは金融機関等々様々な場所,あるいは京都市
のコールセンターや各種の相談窓口にも市民あるいは事業者の方からの相談が寄せられて
いるという状況でございます。こういった中で,それらの体制,我々も商工会議所のデス
クにつきましても補正予算をお願いして増員したところでございます。
また,各種の事業に伴いますコールセンター,正に緊急補助金のコールセンターを設け
ておりますけども,こちらにも毎日300件を超える相談,問合せが寄せられておりますが,
補助金の内容にとどまらず,国の持続化給付金や京都府の各種の補助金制度,こういった
ことの問合せも実はございます。こういったことに関しましても,我々の方で知る限りは
対応してお答えしているという状況でございますし,また,情報はどうしても,情報が日
々更新・追加されるという状況の中でございますので,京都市の情報館,ホームページに
おきましてそれらを迅速に更新して,これも京都市以外の府や国の策を含めまして皆様に
分かりやすい形で情報発信しているところでございますので,引き続き,こういったこと
に努めて,情報をお困りの皆様にお届けできるように努めてまいりたいと考えております。
◆委員(平井良人)
今の事態の中で,例えば補助金制度の募集期間が始まれば,その募集期間コールセンター
を作れば,そこに殺到するという状況になっているわけでありまして,それ以外の方,例え
ばコールセンターに掛けてもつながらないという方々もたくさんおられるわけで,そういう
集中する部分に対してどうするかということと,あわせて,事業者というのは生活と事業が
密接につながっていますから,多岐にわたる相談,先ほど局長少し答えられていましたけど
も,個別色々あると。そういう専門的な部分にどうたどり着かせるかというのも一つの手段
でありまして,もちろん区役所で窓口を作ったら全て解決するということではないけれども
,ちゃんとつないでいただくというような形になれば一番いいわけで,そういう事業者の方
々が本当に情報を得られないということや,専門的なところまで聞きたいという方々のニー
ズにどう応えるかというのはやっぱり今求められていると思うんですよね。そういう日常の
幅とは違う幅ですけども,やっぱり幅を広げて全ての事業者に制度周知をして今の苦境を乗
り切っていくということは本当に求められていますし,更に検討を深めていただきたいとい
う風に思います。
この間休業している,ある飲食店の方と話す機会がありまして,コロナの感染拡大が広が
る中で,周りの市民の方々から,府の自粛要請の中身,あまり知らない市民の方々もたくさ
んおられます。だから,店を開けているだけで,何で店を開けているんだという声や休業し
て当たり前じゃないかというような声が出されているというのが現状であります。その後,
その方は従業員の方とすぐに話し合って,苦汁の決断で店を休業したということであります
けれども,現状やれるところまではやってみようと思うけれども,感染が続くか分からない
と。どこまで続くんだという不安があると。
あわせて,コロナの収束に向けて協力したいけれども,やっぱりそこには生活があって事
業があるというのが実情でありまして,そういう中で,やっぱり今京都の下支えをしている
事業者が現状もちろん倒産という件数は出ないですけども,中小企業の方々や小規模の方々
がどんどん潰れていっているというのが実情でありまして,本当にこういう声を届けて,や
っぱり今行政の皆さんに本当にやれることをもっとやってほしいというのが要望でありまし
た。
現状厳しいというときだからこそ,やっぱりどういう風な形で理想を作って,現実を本当
に理想に近付けていくのかというのが求められていますし,そういうのが議員の仕事であり
行政の仕事だと思っています。不安と日々の生活の苦しさを持ち続けている事業者の方々に
あらゆる方策を傾けていただきたいということと,根本的にはこういう請願の趣旨もきっち
り応えていただきたいという風に思いますけども,最後,認識を聞いて終わります。
◎産業企画室長(田中公太良)
現在の状況の中で様々な不安あるいは苦しみをお持ちになられているとりわけ中小企業者
の方々,小規模事業者の方々,こういう方々に対してどういうことができるのかというのは
,冒頭局長から申し上げましたけども,私どもも一生懸命考えて取り組んでいかなければな
らない課題だという風には思っております。
一方で,この相談体制の在り方等につきましても,これは繰返しになりますけれども,日
々刻々と充実強化をしております最新の対策を含めまして詳細な個別の御相談に的確に対応
させていただく。そうした不安などについても,そのような詳細な個別の中身になってまい
ろうかと思います。ですので,そういった専門的な相談につきましては,ホームページ等で
一元的に問合せ先の情報を掲載するなどいたしまして,適切な窓口にうまくつなぐことがで
きるように引き続き努力をしてまいりたい,そのように考えております。
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